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Fahrenheit
鋼、ロイエド、本、マンガ、日常を思うままに書き散らしております。
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ガラスの仮面の新刊44巻の一場面より捏造してみました(笑)

ロイエド…というよりは、ロイとホークアイです(笑)

……面白くもなんともないですけど、何気にホークアイ視点(というほどのものでもない)で書くのは新鮮だと気付きました。


真澄とミズキさんとの遣り取りをロイとホークアイに置き換えてみました(笑)
そして、ちょびっと言葉なりなんなりを弄ってます。←おい


SSSSS位で。←どんだけ短いのか
書かないタイプの話であるのは確かかと(笑)

暇があって興味のある方だけどうぞww





以下はガラスの仮面で捏造SSSSS





「どうなさいましたか、大佐…?」
机の上ですっかり冷めてしまったコーヒーにチラリと眼を遣り、解せないとでも言いたいように声を掛ける。

心待ちにしていた少年と言葉を交わして少しは進むのではないか、と密かに期待していた仕事の捗りも芳しくなくて、内心眉を顰めた。
机の上には、未処理の書類の方が多い。
いつもであれば、少年に会い、会話を楽しんだ後の上官は、想定するより仕事の捗りが良くて、ホークアイは少年に、出来ればもっと頻繁に司令部に足を運んでもらえないものか、と思っている位だった。

「大佐?」
心あらず、という表情で窓の外を眺める上官を不審に思う。

「は……どうしたんだね、ホークアイ中尉」

「声をお掛けしたのですが、気付かれなかったので」
どうした、と訊きたいのはこちらの方だ、と思いながら、淡々とした声で答える。

「…それは、すまなかった」

「いえ、何か気掛かりな事でもおありですか」

「いや、何も……そうだな、君に聞きたいのだが」
誤魔化そうとしたロイは、思い直して、ピシリと背筋を伸ばして佇む副官をジッと見る。

「なんでしょうか」

「……人はそんなに会う機会がなくても、その相手を好きになることが出来るんだろうか」
恥ずかしいことを訊いているという自覚はある。
それでも、自分では答えが見付からないのだ。
考えて考え抜いて、辿り着いた答えが、果たして正しいと言えるかどうかも分からない。

「ふっ…」

「中尉……」

「申し訳ありません。まさか、恋愛のエキスパートと言われる大佐からそのような質問をされるとは思いませんでしたので」
恨みがましい眼を向けられ、笑みの零れた口元を引き締め、頭を下げる。

「いや、いい。分かっているんだ。バカな質問をしたということは」
溜息を吐いて、忘れてくれ、と呟く。

「バカな質問だとは思いません。ただ、意外だっただけです。……たとえ、相手に会う機会が少なくても、一番悲しい時に励ましてもらったり、嬉しい時に一緒に喜んでくれたり…。一番誰かを必要とする時に、その時必要な言葉を掛けてくれる。それが優しい言葉じゃなくても、厳しいものであろうと、思いの籠もった言葉が心の奥に届くのだと思います」

「……」
ロイは副官の言葉に眼を瞬かせた。
まさか、真面目一本槍な彼女からそのような言葉を聞けるとは思わなかった。

「それが何年も続くと、たとえ会う機会の方が少なくても、誰よりもかけがえのない相手になるのではないでしょうか。そして、何時の間にか、大きな絆で結ばれていると気付くのではないでしょうか」

「大きな絆……それは君の持論かね?」

「いいえ、客観的に見てきた結果の答えです」
誰を、とは言わず、にこりと笑う。

「……君には全て見透かされている気がするな」
視線を逸らし、弱ったな、という風に顔を顰めた。


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